●ターボエンジンのアフターアイドルについてのひとこと

●ターボ車ではもう定番パーツになっているものにターボタイマーというのがあります。

私はターボエンジンが好きなので、今までにも何台もターボ車に乗ってましたが、ターボタイマーは

つけたことはありません。 とりたてて必要のないものという認識があるからです。

 

●まず、なぜアフターアイドルが必要なのかということですが、もちろん通常の街乗り程度では全く

必要はありません(よく言われることですが、必要なものであればメーカーがつけるはず)。

 

アフターアイドルという行為が必要になるのは連続してブーストをかけて走行し、タービンの温度

が上昇したときになります。

ご存知の通り、ターボチャージャーのセンター部にはエンジンオイルと冷却水が循環しています。

そして排気タービン側は高負荷時の運転では900度を超える排気ガスの温度にさらされ、この時、

ターボの排気側のハウジングは真っ赤に赤熱することもあります(鉄鋼の温度は200度を超える

とその表面の色の変化でだいたいの温度がわかり、大雑把に言うと約800度で赤黒くなり、900度

になるとほぼオレンジになってきます)。

 

●この状況をたとえば高速道路を走っている状態と仮定して、そのまますぐにパーキングに入って、

すぐにエンジンを止めるとどうなるでしょう?

当然エンジンを止めればオイルポンプやウォーターポンプは止まりますから、オイルと冷却水の循環

は止まり、ターボチャージャー内に閉じ込められたオイルはその熱で焼かれ、水は局部的に沸騰し、

キャビテーション(気泡)を発生するという事態になります。

また赤熱状態だったターボのハウジングやエキゾーストマニホールドは、排気ガスの流れがなくなる

ことによって急冷され、クラック(ひび)が生じたり、熱疲労を加速させる原因になります。

勘違いしている方も多いのですが、金属が割れるのは熱されるときではなく、あくまで冷却される時

の冷却速度にかかっています。

ですのでアイドリングを続けて排気ガスが流れていれば、その排気ガスの温度が少しずつターボまわり

の温度を下げてくれますので、ゆっくりと冷やしていくことになります。

こうすれば急冷されることがなく、排気系の鋳物部品および熔接部分の保護に繋がるというわけです。

また、冷却水とオイルも循環しますので、ターボ内で焼き付いたりすることもなくなります。

アフターアイドリングの目的は、このような排気系および冷却系の保護のためにおこなうわけです。

 

●ちなみに私はだいたい排気温度計の温度をひとつの目安にしています。

まぁ、500度を切っていればとくに問題はないのですが、だいたい400度付近まで下がってから

エンジンを切るようにしています。

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