●ホイールへのメッキ(主にスパッタリングメッキ)について

↑BBS LMへのスパッタリングメッキ例

●ホイールへのメッキ加工には、スパッタリングメッキによるものとクロームメッキによるもの

と2種類があります。当方ではホイールへのメッキは比較的安価なこのスパッタリングが主流です。

このページではこのスパッタリングメッキを中心に書きたいと思います。

(ホイールへのクロームメッキについてはこちらのページを参照ください)

 

1)スパッタリングメッキについて

●まずはじめに

スパッタリングの基本についてはこちらを参照ください →スパッタリングの仕上がりについて

 

●ホイールの表面状態について

スパッタリングの場合は基本的に現状のホイールの表面にそのままメッキをかけますので、

もともとのホイールが光沢塗装仕上がりの場合は市販のメッキホイールとほぼ同等の平滑な

仕上がりが得られます。 もし、表面が鋳物肌等の砂目や艶消しでザラザラのホイールに

平滑な光沢を出したい場合は、メッキ前に粉体塗装による下地塗装によってザラザラを埋めると

同時に光沢を出し(この時点で同時に細かい傷も埋められます)それからスパッタリングメッキを

かけます。  とくに中古で表面が荒れたホイールの場合は効果的です。 (ただし、アルミの

腐蝕などがある場合は気泡やザラツキの発生などが避けられないことがあります)

この下地処理はサイズによっても多少変わりますが、だいたい7000円〜/本(4輪ホイールの場合)、

12000円〜/本(2輪ホイールの場合)程度の追加で受け付けいたします。

<具体例その1>

↑左がスパッタリング前、右がスパッタリング後です。

このホイールのように新品で、なおかつもともと光沢のある塗装仕上げの場合はとくに

下地処理なしでそのまま直にスパッタリングメッキができます。

<具体例その2>

↑このホイールは表面がシボ仕上げでザラザラですので、スパッタリングメッキ前に表面を

滑らかにするために粉体塗装をします。

↑その際、こうした浅い傷も粉体塗装によって埋めて消すことができます。

↑下地粉体塗装後にスパッタリングメッキをして完成した状態。 下地塗装によって表面が

滑らかになり、メッキの光沢が活かされます。

 

●スパッタリング可能サイズについて

現状では20インチまで可能です。 ただし、20インチ以下の場合でも、リム幅によっては不可能

な場合があります。 現状では11Jあたりまでは可能ですが、たとえば13Jとかになると18インチ

でも不可能になります。

たとえばランボルギーニのムルシエラゴのリアホイールのような極太のものになると無理という

ことです。 (ただ、どうしてもという場合は、最悪は設備を一部解体してやろうと思えば

できないことはありませんが、当然ながら特殊扱いとなり、そのぶん時間と金額がかかります)

このへんはリム幅含めて微妙なので、可能かどうかギリギリくらいの場合はご相談ください。

 

なお、当方でスパッタリング可能なのは、基本的には1ピースホイールのみとなります。

実際には2ピース、3ピースでもメッキは可能ですが、その場合はとくに新品ホイールでお願い

したいと思います。(上記写真のBBS-LMは新品にメッキしたものです)

中古2ピース、3ピースホイールの場合は、組み合わせ部分の隙間からの汚れや油脂分の吹き出し

が起こることがあり、これがメッキ仕上がりを悪化させることがありますのでご了承ください。

また、錆やアルミの腐蝕などがあるホイールも同様に吹き出しや気泡の発生することがあります。

これについても当方では対処に限界がありますので、こうした素地に起因する不都合はクレーム

対処はできません。 軽い腐蝕やザラつきであれば下地塗装でカバーできることもありますが

深い腐蝕や傷、表面の劣化の激しいホイールの場合は下地処理しても不具合が抑えられないこと

があります。

 

●キズや歪みのあるホイールについて

このスパッタリングメッキをする際に、たとえばリムのガリ傷の修正や、多少のリムの歪み

なども同時に修正して、それをおこなってからスパッタリングメッキすることも可能です。

傷修正をおこなった場合は上記でも書きましたような下地粉体塗装をおこなってからメッキ

することになりますが、傷がごく浅かったり小さかった場合はこの下地粉体塗装のみの金額

でおこなえます。 その他、傷や歪みの程度によって修正にかかる金額は変わります。

→<参考>ホイールの傷、歪みの修正について

 

●ホイールの形状によるメッキの仕上がりの違いについて

スパッタリングの特性として、どうしてもメッキに向いている形状とそうでない形状の

ものがあります。 具体的には奥行きがなくシンプルなデザインのものはわりと綺麗に

仕上がることが多いですが、細かいデザインのものや、凸凹の多いデザイン、奥行きの

あるものはとくに奥行き方向の面の仕上がりがザラついたりして仕上がりが悪くなる傾向

があります。 スパッタリングメッキは狭まった部分や奥まった部分にはメッキのつき

まわりが悪い特性がありますので、メッシュやフィンの細かいホイールや、深く落ち込んだ

形状のもの、深リムのホイールでは奥の狭まった部分のメッキが多少ザラついたり、とくに

深く狭い部分にはメッキが届かない場合があります。 この点についてはスパッタリングの

特性で仕方ないところですのでご理解ください。

ただ、こういった場合でも下地塗装で黒く塗ることによって、最小限に目立たなくすること

は可能です。

 

●バイクホイールへのスパッタリングの際の注意事項

バイクホイールのメッキの仕上がりについてですが、正直なところ、2輪ホイールのスパッタ

リングメッキの仕上がりは4輪用ホイールの仕上がりよりもやや悪くなる傾向になります。

バイクのホイールは両面作業するために、4輪のホイールとは作業の方法がやや異なるのです

が、そのためにどうしても全体にゆず肌が強く残りやすく仕上がり面の平滑さの良好なところ

とやや荒れたようなところとのムラが出てしまう場合があります。

これはメッキの際の粒子が裏側に周りこんでしまう現象によるものです。 綺麗なところは

通常の光沢仕上げ面となる箇所もあるのですが、そうでないところはやや梨地っぽく、ミカン

肌のようなツブツブ感が強く残ってしまうのです。 これの発生の程度はそのホイールの

サイズやデザインに左右されるのですが、スクータークラスのホイールはそれほど問題に

なることは少ないのですが、大型スポーツバイク、とくに深リム(リム幅の広い)ホイール

に発生しやすい傾向があり、全体にゆず肌感が強く残ってしまう傾向にあります。

このへんは日々改善するように努力しており可能な限り綺麗になるようにはいたしますが、

現在のところは技術的な限界でもありますので何卒ご了承ください。

<具体例>

↓下の写真でもわかると思いますが、全体に多少、ゆず肌によるザラつき感が残ります。

※バイクホイールのスパッタリングの場合、このようにベアリング部やディスク面を

マスキングしたまま納品しますので、マスクを慎重に剥がしてご使用ください。

 

●マグネシウムホイールについて

マグネシウムホイールへのスパッタリングは、基本的に新品であれば問題ありません。

中古の場合は最低限、マグネシウム表面の「陽極酸化皮膜」が剥がれていないことが

前提となります。 この皮膜が剥がれていてマグネシウムの金属素地が露出している

ようなものはメッキが密着しませんので不可です。

 

<その他>

●また、スパッタリングによりホイールの重量がどのくらい増加するかというお問い合わせも

いくつかいただいておりますが、ホイールのデザインやサイズによるものの、だいたい100gから

大きくても200g前後とお考え下さい。

●また、スパッタリングの表面の耐久性、耐候性ですが、メッキ後にウレタン系クリアーの

コーティングをおこなっていますので、基本的には塗装面と同等とお考えください。

参考までに、完全硬化後の表面硬さは鉛筆硬度で言うとH〜2H相当となります。

ただ、最終的に何年もつかとかはお手入れ次第になりますし、メッキ前のホイールの状態にも

よりますので、耐久性に対する保証はできません。

なお、ブレーキフルードなど、塗装面を侵すケミカルに対しては弱いのでご注意ください。

 

●ホイールスパッタリングメッキの金額の目安(ホイール1本あたり)

4輪用ホイールの場合、目安として13インチで15000円〜16000円、15インチで17000円〜

18000円、16インチ、17インチで18000円〜20000円、18インチで22000円〜24000円、

19インチで30000円〜33000円、20インチで34000円〜36000円程度になります。

※2輪用ホイールは同じインチサイズの場合で4輪用の約1.5倍になります。

※なお、上記金額はそのまま直にスパッタリングメッキをかけた場合の金額です。メッキ前に

下地ウレタン塗装や下地粉体塗装をする場合は別途費用(1本あたり7000円〜12000円)が

かかります。 また、傷修正や歪み修正なども同時におこなう場合も別途費用となります。

※上記単価は2本以上セット(同時発注)の場合です。1本のみの場合は2割増しとなります。


 

2)スパッタリングホイールの再メッキについて

基本的に修正、再メッキ可能なのは1ピースのスパッタリングホイールのみとなります。

ただし、修正後の仕上がりはあくまでも当方のできる仕上がりのレベルということになり

ますので、メーカー新品同様のクオリティで仕上がるかは保証はできません。

同じスパッタリングメッキであっても、業者によって設備や手法の違いから仕上がりの

光沢や細部のザラつき加減、メッキの明るさなど細かい点については違いがでますので。

また、とくにカラーメッキ(黒スモークメッキなど)の場合は、当方でも再現は可能では

ありますが、絶対に新品と同じ色調、濃さにはなりません。必ず色に違いが出ます。

たとえば、ブラックメッキのかかった4本のホイールのうち1本のみを修正メッキした

場合、残りの修正していない3本とは色合いや濃さの差は出てしまうということです。

同じにしたい場合は4本すべてを同時に作業する必要があるということになります。

ですので、こうしたカラー系のメッキの色あいや濃さの違いによるクレームは受けられ

ませんのでご了承願います。

 

3)鉄ホイールのメッキについて

●申し訳ありませんが、現在、トラック用ホイール(軽トラックはのぞく)、スチールホイール

のスパッタリングメッキは受け付けは基本的には停止しております。

ただし、スチールホイール、トラック用ホイールについては「クロームメッキ」にて受け付けて

おりますので、詳しくはこちらのページを参照ください。


●その他のスパッタリングメッキの具体例 その1

↑このようにもともと光沢が出ている塗装ホイールの場合は

  

↑このように、直にスパッタリングメッキすることで滑らかな光沢仕上がりが得られます。

 

●その他のスパッタリングメッキの具体例 その2

↑このようにもともとが砂肌(鍛造肌/鋳物肌)のホイールの場合は

↑そのままスパッタリングすると、このようにその肌を残したまま光沢仕上がりになります。

このようなザラザラの砂肌を埋めて平滑な面にするためには、前述しましたようにスパッタ

リング前に粉体塗装による専用の下地コーティングをして、この凸凹肌をできるだけ埋めて

平滑にしてからスパッタリングメッキします。

※ただし、鋳物肌が非常に粗い場合などはどうしても凸凹感が残る場合もあります。


4)ホイールをお預かりする際にご注意いただきたいこと

ホイールは単品でお願いします。 当方はタイヤつきではお預かりできません。

また、エアバルブやバランスウエイトはできるだけ取った状態でお願いします。

エアバルブやウエイトはついてきた場合は当方でも外せますが、場合によってはそれに

伴い軽い傷がつく場合もありますので、できれば専門の業者で外してもらってください。

(当方でウエイトを剥がしたり外した際にできた傷につきましては責任は負えませんので

ご了承ください)

また、バイク用ホイールの場合、ベアリングやオイルシールも外してください。

この場合もついてきた場合は当方で外すことも可能ですが、外せるベアリングは国産車の

ものだけです。 外国製のものはサイズの関係で外せないものがあります。

なお、この場合はベアリング外しの工賃が別途かかりますのでご了承ください。

●ホイール発送の際の梱包については「こちらのページ」を参考にしてください。

 

●以上ですが、より詳しい説明はメール等でのお問い合わせの際に追加でご説明いたします。

お問い合わせ、ご発注は以下のメールアドレスおよび問い合わせフォーム、携帯電話にて。

→メインのメールアドレス SASAMIC43@aol.com

→サブのメールアドレス FZB04140@nifty.ne.jp

→webブラウザからの問い合わせフォーム

→携帯電話 090-1531-3609

 

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