●通常アルマイト、カラーアルマイト、再アルマイトについて

 

●アルミ合金の表面処理としてアルマイト処理が一般的によく使われます。

もちろん当方でもアルマイト処理はおこなっておりますので、このページではアルマイト

(再アルマイト含む)についてその特性や注意点などをご説明させていただきます。

↑サスペンションアッパーマウントにアルマイトを施した例。 素材はA5056およびA2017。

(参考価格:2個〜4個セットの場合で、1個あたり3000円〜4000円前後)

 

↑グラデーションカラーアルマイト例。 ※通常の単色アルマイトの3倍ほどの価格になります。

チタンの焼き色のような風合いが表現できます。 ただし1点1点手作業のため、仕上がり具合に

は個体差(バラツキ)が出ますのでご了承ください。

 

●概要

アルマイト処理の概要はアルミ表面に酸化皮膜を形成するものです。 ですので、メッキ等

のように他の金属を表面にコーティングするわけではなく、アルミの表面自体が皮膜に変化

するものですので、メッキやコーティングのように剥がれるような皮膜ではありません。

通常のアルマイトの皮膜厚さはだいたい0.005mm〜0.02mm(5ミクロン〜20ミクロン)

程度となります。 ただし、寸法的にはこの厚さがそのままプラスされるわけではなく、

「素材表面より内側に50%、外側に50%」皮膜が形成されることになります。 つまり、

全体の寸法的には皮膜厚さの半分がプラスされる(たとえば皮膜厚さが0.02mmだった場合、

もともとの素材表面に0.01mmだけ太るということ)というようにお考えください。

このアルマイト層は「多孔質層」と呼ばれ、ミクロの孔が開いている層となっており、カラー

アルマイトというのはこのミクロの孔に染料を染み込ませることで着色をしているのです。

●硬さ

通常アルマイトの皮膜硬さはヴィッカース硬さでHv150〜250程度となりますので、アルミ

素地の状態よりは硬くなります。この硬さは鋼でいうと生材〜軟調質材程度の硬度となります。

なお、通常より厚めにアルマイトをかけることでやや硬めの皮膜(半硬質皮膜)にすることも

可能です。「硬質アルマイトまでは必要ないが、通常より硬めの皮膜が欲しい」という場合は

それに応じることもこの方法で可能で、これは硬質アルマイトよりかなり安価でできます。

※さらに硬さが欲しい場合は当方でおこなっている超硬質アルマイト「スーパーハードアルマイト」

をお薦めいたします。 →スーパーハードアルマイトの詳細ページ

<参考> 各アルマイト皮膜の表面硬度(硬さ)

●アルマイトの種別

●ヴィッカース硬さ(Hv)

スーパーハードアルマイト

400〜550

硬質アルマイト

300〜450

通常アルマイト

150〜250

●耐蝕性

アルマイトの主な目的はこの耐食性(耐蝕性)の付与にあります。 アルミ素地の状態では

表面が酸化して腐蝕していきますが、アルマイトをかけることにより保護され、長期に渡り

美観と機能性を維持します。 とくに合金成分の多いジュラルミン系のアルミは素地のまま

では非常に酸化腐蝕しやすいので、アルマイトをかけることが大切です。

↑ラジエーターファンにカラーアルマイト(赤)を施した例。 素材はA5052相当材。

(参考価格:1個の場合で4000円〜5000円前後)

 

●色および光沢

当方でおこなえるアルマイト色は基本は白(自然色、無色)と黒、カラー(有彩色)では

赤、青、金がメインとなります。 紫や緑も染料の在庫があるときは可能ですが、在庫切れ

しているときはできないことがありますのでその都度お問い合わせください。

色についての説明ですが、まず白というのはいわゆる自然色で、まったく着色をしない処理

です。 ただし、アルミの材種によってまったくのアルミ色のままのものもあれば、若干薄い

色がついてしまうものもあります(とくにジュラルミン系)ので仕上がりの色調は素材ごとに

異なりますのでご了承ください。

カラーアルマイトについても同じで、素材やアルマイト層厚の違いなどで色調や色の濃さに

差が出ますのでご了承ください。 なお、「濃いめ、薄め」などのリクエストには応じること

が可能です。 ただし、アルマイトは塗装とは違いますので微妙な色合わせ等はできないので

仕上がりはあくまでも当方一任となります。 仕上がった色調がお客様のイメージされていた

ものと異なるなどのクレームは基本的に無しでお願いします。

また、カラーの場合はそのロットごとに微妙に色合いや濃さが変わってしまいますので、同じ

色に染めるためには「1度に同時に作業しなければ不可能」です。 ですので、たとえば同じ

材質、同じ品物であっても作業ごとに色の濃さなどは変わってしまうことをご了承ください。

「前回と同じ色にしてください」とか「サンプルに合わせてください」ということは非常に困難

なためまず無理です。 このことは充分ご理解ください。

↑車のバッテリーステーに紫(パープル)アルマイトを施した例。(参考価格:1個3000円前後)

↑バイクのアルミサイレンサーに光沢白アルマイトを施した例。 素材はA6063。

全長約200mm(参考価格:1個4000円前後)

 

また、光沢(艶)についても基本的には結果オーライとなります。 ほとんどは半光沢程度で仕上

がるものが多いですが、材質によって艶の出るものもあれば艶消しっぽくなるものもあります。

とくに光沢が欲しいという場合は、「できうるかぎり」光沢の出るように処理いたしますが、

結果としてどの程度の光沢が出せるかは素材などによって変わるため、結果オーライということ

でお願いいたします。 基本的には純アルミニウムに近い素材ほど艶は出しやすいです。

なお、とくに再アルマイトのものは光沢が出ずにザラついて荒れることが多いのでご注意ください。

↑これはアルミダイキャスト素材(ADC材)に無色(白)アルマイトをした例です。

このように素材によっては着色しなくても色がついてしまう場合があります。 とくに

鋳物やダイカスト素材は材質に不純物が多いため、色、艶ともに悪化することが多いです。

 

●耐候性(耐光性)

これは当方だけでなく他社でもカラーアルマイトの場合は「色褪せ」がよく問題になります。

カラーアルマイトは色にもよりますが、使用する染料はあまり耐光性が高いとは言えず、必ず

色褪せ(褪色)してきます。 まずこのことをご理解のうえでお願いいたします。

赤や青、金色などは次第に白っぽくなってきますし、黒はやや赤っぽく色が薄くなってきます。

褪色(脱色)の主な原因は光(とくに紫外線)や熱などですが、これについては染料の特性で

あるため根本的な対策がないのです。 ですので申し訳ありませんが当方では色褪せのクレーム

は受けられません。

ですが対策として、少しでも色褪せを防ぎたい(遅らせたい)場合は、アルマイト後にお客様の

ほうで表面をクリアー塗料でオーバーコートしてください。こうすることでかなり色褪せを抑える

ことができます。

この場合とくにUVカット性能のあるクリアー塗料だとより色褪せに対して耐久性が上がります。

↑ホイールナットにカラーアルマイト(青)を施した例。 素材はA2017。

(参考価格:16〜24個セットの場合で1個あたり400円〜600円前後)

 

●処理できる素材

基本的にはアルミニウム、およびその合金であれば1000番台〜8000番台まで全て可能です。

ただ、アルミダイキャスト製品やアルミ鋳物については仕上がり(美観)が綺麗にできない

ことがあります。

鋳物やダイキャスト製品はどうしても素材の質のバラツキが多く不純物も多いため、色が

綺麗に発色しなかったり、色ムラが多く出たり、表面がザラついたりしやすいです。

また、熔接してあるモノの場合、溶接部およびその周辺に色ムラが発生することがあります。

これらは素材に起因する現象ですので、アルマイト技術だけでは解決しようがないものです。

●導電性について

アルマイト皮膜は基本的に電気の不導体皮膜となります。ただし完全な絶縁体ではありません。

 

●納期

納期は基本的には1週間〜10日間程度が目安です。(連休を挟むときなどはそのぶん延びます)

ただし、アルマイト前に電解研磨やサンドブラスト、バフ研磨などをおこなう必要がある場合

はそのぶん延びます。

↑ブレーキディスクベルにカラーアルマイト(ゴールド)をかけた例。 素材はANB79。

(参考価格:2個セットの場合で1枚あたり4000円〜6000円前後)

↑ブレーキキャリパーブラケットにピンクアルマイトをかけた例。 素材はアルミーゴ。

(参考価格:2個〜4個セットの場合で1個あたり3000円〜6000円前後)

 

<その他の注意点>

●アルマイトは電解処理ですので、必ず電気の接点をとるポイントが必要になります。

通常、このポイントは品物にある穴を利用するなどできるだけ痕が残っても目立たないような

箇所を選びますが、たとえば完全な平板や円盤など、穴がない品物については、表面のどこか

に接点をとらないとなりませんので、外周のどこか、或いは全周にわたり接点の痕が筋状に

残りますのでご了承ください。

↑接点痕の例。 このように穴の内部などに処理時の接点痕が残りますのでご了承ください。

もし、「この穴は重要なので接点に使用しないで欲しい」という要望がありましたら発注時

にお知らせください。 そういった特別な要望がない場合はどの穴を接点に使用するかは当方

に一任とさせていただきますのでご了承ください。

 

●処理物についてのご注意

アルマイト処理する素材はアルミの単一素材である必要があります。

たとえば鉄鋼やステンレスなど、他の素材のものが圧入や組み込まれたままの状態では

処理できませんのでご注意ください。(そのまま処理すると異材部分が溶けてしまいます)

 

<再アルマイトについて>

現在既にアルマイトがしてあるモノに再度アルマイトをかけ直す(たとえば現在白アルマイト

がかかっているものを黒アルマイトにかけ直す等)ことも可能ですが、この場合は旧アルマイト

皮膜を剥離し、場合によっては電解研磨やサンドブラスト、バフ研磨を必要としますので寸法が

0.01mm〜0.03mm(10ミクロンから30ミクロン)程度痩せますので、たとえばノックピン穴

やベアリング圧入穴などはガタになる可能性があるので、精度ものの場合はご注意ください。

また、再処理することで表面粗さが粗くなってザラついたり、綺麗な艶や発色が得られなかったり

もともとのアルマイト皮膜が均一にかかってない場合などはモノによってはところどころ虫食いの

ようになったりして美観を損ねることがありますのでご了承ください。

以上のように、どうしても再アルマイトはアルミ素地(バージン状態)からのアルマイトよりも

仕上がりが悪化する傾向にありますので、この点については充分ご理解のほどお願いします。

また、この場合は通常のアルマイト費用の他に旧アルマイト剥離および電解研磨の費用や工程が

かかりますので、通常のアルマイト処理だけの場合より金額、納期ともに倍程度かかります。

↑自転車用クランクの再アルマイト例。 元々は白アルマイトであったものを剥離し、電解研磨、

バフ研磨後に黒アルマイトをかけ直した例です。 材質はA7075相当品。

(参考価格:写真のセットの場合で、再アルマイト作業一式で合計約15000円〜20000円)

 

<表示単価についての追記> 

このページ内に書きました「参考価格」は1度の発注で表記された数量の場合の単価の目安とお考え

ください。 たとえば1度の数量がページ内の表記よりかなり多くなる場合はそれに応じて単価を

下げることができます。 最終的な金額(単価)はその都度のお見積もりとなります。

 

●個人のお客様、法人のお客様を問わず小さな部品でも1個から受け付けいたします。

 

●以上ですが、より詳しい説明はメール等でのお問い合わせの際に追加でご説明いたします。

お問い合わせ、ご発注は以下のメールアドレスおよび問い合わせフォーム、携帯電話にて。

→メインのメールアドレス SASAMIC43@aol.com

→サブのメールアドレス FZB04140@nifty.ne.jp

→webブラウザからの問い合わせフォーム

→携帯電話 090-1531-3609

 

↓メッキ、塗装のサンプル写真のページです。 仕上がりの参考になれば幸いです。

(その1)(その2)(その3)(その4)(その5)(その6)(その7)

(その8)(その9)(その10)(その11)(その12)(その13)(その14)

(その15)

 

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